指導の中で

でも 1年たったころから手とり足とり指導してくれた。『なぜこの方がいいと思う?』 『どうしてこうなると思う?」って、夕食を食べながらプリントで勉強したり、仕事が終 わった後にお年寄りに協力してもらって訓練したり。『ああだからこうしろ」と頭ごなし に教えるんじゃなく、自分で考えて納得できるように指導してくれたんです。いい先輩に  恵まれたんですね。本当に勉強になりました」。おかげでお年寄りとの距離をうまくとれるようになった。今はむしろチ フとして、どうしたら他部署の人たちとスムーズに連携できるのか、実際に介護にあたる人たちが気持 ちよく働くにはどうしたらいいかなど、職場の人間関係に気をつかっている。 「中学を卒業するとき、先生に言われたんです。『まず人を好きになってみること』って。友だちにさえなれば、その人の怒りや悩み、わけのわからない行動や言葉にも、意味を見出だせるようになる。職場の人でもお年寄りでも、人間は人問。どういうところにこだわりを持っている人かわかれば、つきあい方を考えることができます。暴力をふるってしまうおじいさんでも、実は戦争のときに受けた体験がペ スになっているとわかれば愛しく 思える。表面だけではわかりません」。 どんな人でも受け入れてみるという寛容さは、何があっても悪くは考えないという「超プラス思考」につながると言って、安井さんは笑う。ケアワ カ にとって、入所者は家族同然。

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